渡邉哲也さんは、店舗や住宅などの清掃業の会社を経営しながら農業を行っている兼業農家です。2011年から5反歩の畑でネギの栽培を始め、同年10月、初めての出荷後、間もなく震災が起きました。風評被害を乗り越え、ネギの栽培も軌道に乗り9年。維持管理が難しい方の農地などを徐々に請け負うようになって、現在では１町5反歩の広大な土地で、ネギの栽培を中心に農業に励んでいます。米ぬかなどを使用した堆肥で、岩間の土地に合った土作り。丁寧に土寄せをした渡邉さんのネギは「甘くておいしい」と評判です。9月頃から栽培が始まって、11月〜2月が最盛期。「家庭で常に食べる一般的な食材。だから安くていいものを届けたい」という思いから、常にたくさんの量をコンスタントに栽培できるように心がけています。渡邉さんはJAネギ部会の会員で、JAやいわき市のJAの直売所全店の他、東京や大阪、京都などの加工場にも出荷しています。「これから畑をもっと増やしたい」と、意欲に満ち溢れた渡邉さん。後継者不足に悩む農業の世界で、頼もしい存在です。