園部勝さんは、化学肥料や農薬を使わず、もみがら、米ぬか、竹の粉を発酵させた自家製の有機肥料を使った、環境や人にやさしい有機農業に励んでいます。有機栽培米や有機野菜、また一部の畑では、有機JASの認証を受けた野菜の栽培にも取り組んでいます。 「おいしい野菜を作るには、野菜本来の力を引き出してあげること」と園部さんは言います。そのためには有機肥料をしっかり施し、微生物が発生しやすい地力の高い土作りが大切です。実は畑の青々とした雑草も乾燥を防いだり、ミミズや分解微生物の活性を高め、土の通気性を良くする、土作りにとって大事な要素のひとつ。自然のサイクルを活かし、必要以上に人の手を加えなくても、作物が元気に育つ環境を作ること。有機栽培は、自然に寄り添った貴重な農法です。農業の他に、農産物直売所そのふぁの代表を務める園部さん。店内には、園部さんの体にやさしい米や野菜はもちろん、他の生産者が丹精込めて栽培した野菜や、各地から取り寄せたこだわりの調味料などが並んでいます。「有機農業の楽しさや大切さ、体に良いものを知ってもらいたい」と直売所を通して、食と農への思いを伝えています。